2018年3月31日土曜日

〔地方〕名古屋大がクラウドファンディングやってたから寄付してみた


名古屋大が面白い取り組みをしていたので、記事にしてみました。


【名古屋大がクラウドファンディングで大会出場のための資金調達】

名大のESSの方たちが、下記のページにて、Asian BPの大会参加費を募るため、
クラウドファンディングに挑戦しているようです。

名大生の挑戦!英語ディベート大学対抗アジア大会へ参加したい!



今井君に直接話を聞かせてもらったところ、名古屋大自体がクラウドファンディングによる資金調達を活用できないか、という試みを考えており、名大ESS含む4団体が今回クラウドファンディングに挑戦することになったらしいです。

NHKにも取り上げられていました。

名大がクラウドファンディング


【実際に寄付してみた】

個人的に地方大に頑張ってほしいと思っている身としては、これはぜひとも応援したいと思い、実際に寄付してみました。

結論から言うと、意外と手続き簡単で、あっさりと寄付できてしまいました。

寄付までの流れを簡単に参考までに。



〔寄付の流れ〕

大まかな寄付の流れは以下の通り

① アカウント登録

② 寄付額とギフトの選択

③ 支払情報の登録

④ 確認・コメント入力



<①アカウント登録>

大きく「メールアドレスからの登録」と「Facebookからの登録」

今回私は、fbの方から登録したところ、一瞬で登録完了。




<②寄付額とギフトの選択>

クラウドファンディングにもいろいろなタイプがあるのですが、今回名古屋大が利用しているReady forというサイトの「寄付型」タイプのサービス。

「寄付型」とは「あるプロジェクトに対して支援者がお金を寄付をする仕組みのクラウドファンディング」らしいです。

詳しく知りたい方は、以下のサイトなんかわかりやすくまとまってます。

クラウドファンディングとは|種類や歴史、メリット・デメリットまで



基本的に寄付なのでリターンは発生しないのですが、寄付額によって簡単な御礼が頂けるようです。




今回私は\5,000分の寄付をしてみたので、ポストカードセットがもらえるみたいです。



<③支払情報の登録>

支払いは「クレジットカード」か「銀行振り込み」で可能でした。

これも情報登録してしまえば一瞬。





<④ 確認・コメント入力>

必要な情報を登録すると、確認画面が表示されるので、問題なければOKボタンを押せば支援完了。

簡単なコメントも記入できるので、応援メッセージを書いておきました。




ちなみにこのプロジェクトはAll or nothing形式と呼ばれる形式で、目標金額を達成して初めて寄付が成立するそうです。

そのため、支援完了時点では支払いが発生せず、プロジェクトの成功(目標金額の達成)をもって、支払いが発生するようです。




【これからの資金調達】


というわけで、ディベート関係でクラウドファンディングの取り組みは、私の知る限り初めてなので、ぜひ成功していただきたいです。

こういった先進的な取り組みが地方大から出てきているのが、個人的にとても嬉しいです。


当プロジェクトは、目標金額 \300,000のところ、すでに\200,000ちかく達成しており、あとひと踏ん張りで達成となるので、応援したいなと思われた方は、ぜひ応援してみてください。

今後ディベート界でも活用事例が増えて、クラウドファンディングで調達した資金をもとに多くの人が新しいことに挑戦したりという機会が増えると良いですね。

ということで、みなさんご支援の方どうぞよろしくお願いします。

名大生の挑戦!英語ディベート大学対抗アジア大会へ参加したい!


本日の記事は以上です^^

2018年3月21日水曜日

〔大会運営〕The 関西 2018で話題になった大会ルール上の3つの論点(修正あり)


3/17、18に行われたThe 関西2018における、大会ルール上の論点について、簡単にまとめてみます。

参加者として把握できた範囲でのまとめとなります故、過不足に関してはご容赦ください。

なにかご意見・ご質問等ございましたら、お気軽にTwitter(@54321Jt)かその他SNS等通じてご連絡下さい。



本日のお題は3つ。

① 2日目からのジャッジ参加を認めるにあたり、どのような条件を設けるべきか

② ブレイク最下位に複数チーム存在し、勝ち数・Speaker Scoreが同一の場合、どのようにブレイクチームを決定すべきか

③ Equity Violationに対する再発防止を参加者から要求されたにも関わらず、Equity Violationが再発してしまった場合、Equity Officerはどのように対処すべきか



① 2日目からのジャッジ参加を認めるにあたり、どのような条件を設けるべきか

これは先日のディベすすにて少し話題になり、私もざっくりとした記事([大会運営]ブレイクラウンドだけジャッジ参加ってオッケーなの?)にて私見を書いたのですが、本大会にて新しいルールが設定されました。

それは、「2日目から参加するジャッジに関しては、ジャッジされるディベーターの同意を必須とする」ということ。

非常にシンプルですが、たしかにこのルールであればジャッジされるディベーターから不満が出ることもなく、上手いこと大会がまわせる良いルールだと思いました。

個人的には当ルールが定着することを望みます。



【② ブレイク最下位に複数チーム存在し、勝ち数・Speaker Scoreが同一の場合、どのようにブレイクチームを決定すべきか】

この件は、本大会ブレイク枠がメイン:12、ルーキー:4のところ、メインの12位およびルーキーの4位に勝ち数・スピーカースコア同一のチームが2チームあった、というところに端を発しています。


結果として、マージンの大きいチームをブレイクさせるという対応で決着しましたが、いろいろと議論になったようです。


そもそも上記のような事態になった場合の対応があまり明確にではなかったため、1日目の夜にACの間で議論されたそうです。

主に出た案としては、
・マージンの大きいチームをブレイクさせる
「コイントスで決めるか、マージンで決めるか」をコイントスで決める(修正)

最終的に上の案で決着したわけですが、ACの中でもかなり議論・葛藤があったようですので、今後ACをやる方は方針を事前にすり合わせておく必要がありそうですね。


あの時点での決断としては最適解だったと思いましたし、何よりACの形が本当に真剣に検討し、参加者に向けて真摯に説明していた姿勢がとても印象的でした。

今後マージンという基準の妥当性や、代替案に関して検討が進むと良いですね。

個人的には、マージンより納得感が高く、参加者も楽しめる代替案が良いな、なんて妄想をしてまいす。

極端な話、何らかの形でサドンデスやるとか。大会のスケジュール上現実は難しいかもしれませんが。。

当事者の合意に基づいて、複数オプションのなかから選べる、なんてのもアリかもしれませんね。



【③ Equity Violationに対する再発防止を参加者から要求されたにも関わらず、Equity Violationが再発してしまった場合、Equity Officerはどのように対処すべきか】

〔経緯〕

本大会で一つ大きな話題になったのが、Equityに関する話。

ここで便宜的に申請者をAさん、被申請者(AさんからEquity Violationを起こしたと申請された人)をBさんとします。

あらかじめ記載しておきますが、本件で精神的苦痛を受けたAさんには大変残念だという思いを持っていると同時に、本記事によってAさん(およびEO)を非難する意図は全くない、という点を強調しておきます。

また、本件をぶり返して責任の所在を明確にする、という意図もなく、EOの皆様とAさんの間で出された結論を尊重致します。

あくまで、今後の再発防止とEOという制度が定着し、運用がスムーズになればとの目的で書いてます。



私の把握している範囲で簡単に経緯をまとめると以下の通り。

<経緯>
・大会当日の朝、参加者AさんがEquity Officer(以下EO)にEquityに関する相談

・その後、Equity案件が発生。これを受け、EOの監督責任の不履行をとがめるEquity Violationが申請(EOがEquity Violationの申請対象となってしまう)。また、他のEquity案件の対応と比較し、不公平感を抱いたとのこと

・事態を重く受け止め、EOがfacebookページ上にて”監督責任を果たせず、再発防止が出来なかったため”正式に謝罪。今後一切EOに就任しないとの発表

・コメント欄にて質問や議論が発生



〔Equity Officerの責任範囲〕

上記の流れの中で一つ議論になったのが、「Equity Officerを今後一切やらないというのは重すぎないか」という点。

Aさんのプライバシーの保護の観点から詳細な経緯は発表できないとのことなので、結論から言うと重すぎるのか妥当なのか判断できない、というのが率直な感想です。

ただ、少し一般化して考えてみるというのは、今後同様の事案が発生した際に参考になると思うので、少し書いてみます。


〔”監督責任”と”結果責任”は異なる〕

事前相談があったにも関わらず、Equity案件が再発してしまったというのは非常に残念な事態ですし、Aさんの苦痛緩和のために可能な措置は取られるべきだという認識です。

一方で、本件の責任が一概にEOにあるのか、という点は検討の余地があるのでは、とも考えております。

それは、本件EOが責任を認めている理由が”監督責任を果たせず、再発防止が出来なかったため”という理由ですが、必ずしも”監督責任を果たす”=”再発防止出来なかった場合、必ず責任を取らされる”ではないのでは、と考えているからです。


〔EOの責任〕

JPDUのEquity Policyを参考にするとEquity Officerの義務に関しては、以下の通り規定されています。(太字筆者)

(B) Equity Officer の義務と権利
・Equity Officer に就任した者は、原則大会終了ないし大会関連の問題解決が終了するまで 任務を遂行する義務を負う
・Equity Officer は大会中常に参加者の相談に真摯に応じる義務を負う
・Equity Officer は参加者からの Official Complaints を精査し、必要に応じて調査する権 限を持つ。
・ただし、以下の場合 Equity Officer は該当事案における Official Complaints の精査権及 び調査権を失う。
1 Equity Officer 自身が原告ないし被告として問題の当事者となっている場合。
2 Equity Officer が原告ないし被告と Personal Conflict を持つ場合。

(引用:JPDU Equity Policy

上記踏まえると、EOの責任は大きく2つ。
大会終了ないし大会関連の問題解決が終了するまで 任務を遂行する義務
大会中常に参加者の相談に真摯に応じる義務

なのでEOが責任を取るべき状況は、「問題解決が終了するまで任務を遂行しなかった」「大会中常に参加者の相談に真摯に応じなかった」のいずれかの場合になります。

今回外から判断が難しいのは、Equity案件が再発してしまったのが、EOの故意/過失によってなのか否か、という点。

さらには、EOの責任以前に、Aさんを不快な思いをさせてしまったBさんに責任はないのかもセットで考慮されるべきだったかもしれません。


EOが怠慢で必要な措置すらとっていなかったのであれば、今回の判断は妥当かもしれません。

EOが最初に相談を受けた後、必要な措置を取ったうえで再発してしまったのであれば、それは一概にEOの責任とは言えない、ということもありうるかと。

例えば、EOが警告したのにも関わらず、Bさんがそれを無視したのであれば責任はBさんにあるということになりますし。

難しいのが、”必要な措置”が今回Aさんが想定していたものと、EOの実際の対応の間に差があったというところでしょうか。

その辺りは、導入されてまだ日が浅いEquityの適用事例の蓄積がほとんどされていない、という部分に起因するところもあり、より一層この問題を難しくしているところだと思います。

〔Equityについてまだまだ課題が山積み〕

本件を少し考えるだけでも、Equityという制度として、ルールが不在だったり、認知が不十分な点が多く見受けられ、課題が山積みというのが現実です。

ざっと思いつくだけでも、

・そもそもEquityの適用される事例・場面はどのようなものなのか

・EOは問題解決にどこまで責任を負うべきか

・EO自身が申請を受けた場合、誰がどのような手続きで解決すべきか

・EOの過失により問題が発生した場合、EOはどのように責任を取るべきか

・EO選出における基準・プロセスはどうあるべきか

・EOと関係者の間に何らかの力関係(先輩⇔後輩、社会人⇔学生、等)が存在する場合、守秘義務を持つEOは独立性を担保するか、外部へどのように助けを求めるべきか

などなど。

こういったルールやノウハウが少しずつ蓄積・共有されると良いですね。


〔それでもEquityという制度は必要〕

Equityという制度自体は大会参加者が大会を楽しむために必須の制度ですので、時間はかかりますが少しずつ改善していくしかないんですよね。

簡単に思いつく範囲でも、以下のような取り組みは必要になってきそうですね。

・ルールの具体化
 -関係者の個人情報を考慮した上での、国内事例の蓄積
 -海外の規約・事例を参考にしながらルールや運用方法を具体化

・Equity Officerの育成
 -Equity Officer経験者によるノウハウの蓄積
 -国際大会(QDOやICUT等)において海外からEquity Officer経験者を招待(現実的にはジャッジと兼務?)

などなど。

いずれによ、まずはEOという役職の重要性に関してコミュニティ内での認識を形成した上で、ルールを改善していく必要があるかと。

あとは前提として、あくまで望ましいのは当事者間での解決でありEOというのは当事者間で解決できない問題の解決のサポート役でしかないため限界もある、ということも認識した上で、上手くEOを活用できると良いですね。



以上です。

改めて、本大会のコミ、ACならびにジャッジの皆さまはお疲れ様でした。
久しぶりの大会を楽しめたのも皆様のおかげです、ありがとうございました、という個人的な御礼にて、本記事の締めとさせて頂きます。




2018年3月3日土曜日

〔コラム〕Leiden回想録 ④ ~ 全てはインプットから始まる ~


以前の記事〔コラム〕Leiden回想録 ③ ~ 英語力コンプレックスをこじらせて ~にて書いたように、英語力でオランダ人含むヨーロッパのディベーターと競うのは、あまり分が良くないということを悟りました。

それを踏まえて、練習の方向性として、

「英語力を今以上に向上させることは諦めて、ディベートの技術や知識量で差別化を図る」

という方針を立て、がらりと練習方法を変えてみました。


【インプットは基本日本語で】

以前の記事でも書いたように、一時は英語力向上のために、インプットは基本的に英語にして、日本語は生活の中から排除するようにしていました。

しかし、英語力の向上はもはや諦めたので、知識のインプットは日本語で行うことにしました。

理由は単純で、日本語の方が情報の処理速度が速く、かつ知識の定着がスムーズだからです。

英語で文章を読んでいても、いちいちわからん単語が出てくる度に調べたり、日本語で文書を読むのより遥かに時間がかかります。

日本語で情報が取れるものは日本語で、それ以外に英語で読まざるを得ないものは英語で、というように使い分けていました。


【何をインプットしたか】

まずやったこととしては大きく2つ。

「ディベート技術のインプット」と「知識のインプット」です。

ディベート技術のインプット

まずは、ディベートそのものやディベートの技術について学べる日本語の教材が無いか探しました。

こういう時はひとまずJPDUのサイトを見るのが速いかなと思いながら、JPDUのセミナー資料が載ってるページ(http://www.jpdu.org/?page_id=23)を訪れました。

結構たくさん資料が揃っているので、何を読んでよいのかわからなかったのですが、ひとまず全部読んでやろうと考え、とりあえず全部ダウンロードしました。

家にプリンタが無かったため、図書館に行ってプリンタ利用のためのカードを購入し、全資料をプリントアウトして帰宅。


あまりの量の多さに読む気が起きなかったので、「明日から本気出す」と鋼の意思で決意を固め、ひたすらアニメを観てました。

その日はそのままベッドにダイブして、安らかな眠りにつきました。

「明日から本気出す」の画像検索結果



知識のインプット

(A) 新書の乱読

知識のインプットとして、まずはディベートによく出てくる概念に関して、いろいろ勉強しようと思い、本を買おうと思いました。

しかし、オランダで日本語の書籍はなかなか購入するのが難しく(あってもめっさ高い)、どうしたものかと。

オランダの食事に嫌気がさし、和食の禁断症状が出て手が痙攣し始めたため、7月に一時帰国することにしたので、その際に本をまとめて購入しようと考えました。

帰国して本屋に行き、とりあえず気になった本は全部買いました。

合計30~40冊くらいは購入したと思います。

たぶん半分くらいは読まれずにただのインテリアと化しました。


(B) ケースファイルの作成

ケースファイルを作ろうと思い、まずは既存の資料をしっかり読み込もうと考えました。

最初は主に2つ、日本にいた頃に先輩と作っていたリサーチ資料と、Leidenの共有フォルダに保管されていたケースファイルを読み込むことにしました。

Leidenの資料は英語で書かれていたので、こればかりは仕方ないので英語で読みました。



【なぜインプットが重要か】

とりあえずインプットをしようと思ったのには、2つ理由があります。

"Read a lot"

1つは、以前の記事にも書いたのですが、Leidenの強いディベーターの1人が"Read a lot"と言っていたのがとても印象に残っていたからです。

強くなりたければたくさん読め、と。

確かに彼含め、上位層の知識の広さと深さは並外れたものがありました。

例えば、彼はアメリカのどの州で何年にgay marriageが合法化されたか、全部頭に入ってると言っていました(必要かどうかは別として)

ヨーロッパで遭遇した強いディベーターは例外なく圧倒的な知識に裏付けされたディベートをしていた、という印象を当時から強く持っていました。


思考のプロセスはインプットから始まる

これはわざわざ書くまでも無いのですが、知的生産のプロセスは大きく、

インプット➡プロセス➡アウトプット

の3ステップで行われます。


ディベートでいえば、

マター(何を言うか) ➡ マナー(どういうか)

ですかね。


この最初のステップである、インプットの質が低ければ、どれだけプロセス、アウトプット工程の技術が優れていようが、ごみしか生まれないのです。


どんだけ料理の腕が優れていようが、材料が腐っていたら美味しい料理が出来ないのと同じですね。


なのでインプットの質・量に関してはとことん突き詰めるべし、という信念のもとインプットに専念しました。



以上のように、ひとまず時間をじっくりかけて大量の知識を脳みそにぶち込む作業を開始しました。