【「ディベートで強くなる」ために必要な2つのこと】
「ディベートで強くなる」というテーマについて考える際にはいろいろな観点があると思いますが、下記の2点を目標にひたすらPDCAを回し続ける、というのがなんだかんだ近道なのだろうという結論に至りました、
①
ボトムラインの底上げ(どんなモーションでも“外さない”)
②
パフォーマンスのトップラインの向上(“深い”議論の提示)
【ライデン留学時代】
大学2年の2月からオランダのライデン大学へ1年間交換留学をしていました。留学先のライデンがたまたまディベートの強豪だったため、修行して帰ろうという気持ちでLeiden
Debating Unionに参加。
暗中模索していた留学時代に試した練習方法のうち、効果があったと思う2つを下記に記しますので、参考になれば幸いです。
【練習法①:「苦手なモーションでひたすらスピ練」】
n 練習方法
① 苦手モーションリスト作成
A)
出場予定の大会の過去モーション(数年分)をリストアップ
B)
各モーション5分くらい考える
C)
PMで話す内容がぱっと思いつかず、本番で出たら爆死しそうなモーションをリストアップ
② スピ練
A)
リストアップしたモーションで10分プレパ
B)
スピーチ(5分か7分)
C)
自分のスピーチを振り返って改善すべき点を箇条書き
D)
3つ改善点を決め、5分リサーチ、再び5分プレパ
E)
再びスピーチ
n Tips
Ø 最低限の内容を効率よく
² ただでさえ意味分からないモーションを、10分プレパでやるという点がミソです。必要最低限の内容を効率よく入れるために、スピーチの型を決めてブラッシュアップしていくとか、毎回一工夫していけるとどんどん改善します。
Ø 録画して悶えよ
² スピ練するときは、録音するだけでなく録画しましょう。最初は自分のスピーチを見ると下手くそすぎて悶えますが、自分のスピーチがいつもジャッジの人にどう見えているのか客観的に理解できます。人を集めて上映会を開き、罵倒されまくるとさらに早く上手くなります。
オランダで練習してた時は、ティッシュの箱にスマホブッ刺して録画してました。
オランダで練習してた時は、ティッシュの箱にスマホブッ刺して録画してました。
躍動感のあるスピーチを撮りたい方は、セルカ棒とかうまく活用しましょう。
【練習法②:「一度やったモーションは徹底的に深堀り」】
n 練習方法
①
普段のラウンド練でやったモーションをリストアップ
②
ラウンド練の時に分からなかった点を明確化(リサーチ、質問etc)
③
ラウンド練の時と同じサイドを想定してプレパ練(時間無制限)
④
「もう一度同じラウンドをやったら確実に勝てる」と思えるレベルまでケースを練り上げる
n Tips
Ø ラウンド練を詰めすぎない
² ラウンド練も良いのですが、1回1回のラウンド練を消化しきれず量に走るくらいなら、いっそラウンド練の頻度を落としてじっくり復習してみても良いかもしれないですね。
Ø 使えるリソースを総動員
² リサーチや先輩への質問など、使える手段をすべて駆使して現時点で自分が考えられる最高のケースを考えましょう。
Ø 「もう一度同じラウンドをやったら勝てるか?」を基準に
² ここが肝なのですが、実際のラウンドを思い出して、もう一度相手とやったら勝てるレベルまで自分たちのケースを練り上げましょう。この基準を設定するメリットは、どこまで深堀すべきか明確化できる点と、「もう一度同じラウンドをやったら負けない」という感覚を積み重ねることで着実に前進している実感が得られる点です。
【終わりに】
当然ですが上記の練習法はあくまで一例でしかないので、試行錯誤しながらご自身に合った練習方法を探してみてください。ライデン時代は、週2回のラウンド練に参加しながら、練習法①を1日1回、その他の時間は練習法②をやっていたようなイメージです。やりやすい形にアレンジしてみたり、一部だけ取り入れたり、ご自身に合う方法で活用してみてください。このような具体的な練習法のサンプルが、普段の練習のヒントになれば幸いです。